同じ状況の人と話し合えると、心の荷物が少し軽くなるのは医療職側も同じ。
病院を退職する前、あまり話す機会がなかった同僚と、休み時間がたまたま一緒になった時の話です。
わたしの退職に話がおよんだとき、
「これから50年くらい生きるのは長い」
「たとえ一年くらい休んでもたいしたことじゃない」
とわたしの選択を肯定してくれました。
それだけでなく、話を聞いていると、彼女も以前、わたしとまったく同じような睡眠の不調を経験したことがわかりました。
睡眠の不調はどんな風に克服できたんですか?
わたしは3連休で実家に帰って、昼夜問わず寝続けてね・・
などとやりとりしているだけで、驚くほど心が軽くなっていきました。
そういう人が身近にいると思っていなかったので、虚をつかれたような気持ちもあったかもしれません。
わたしは家族以外に悩みは打ち明けないタイプですが、同じ状況の人と、弱みを話し合える機会は貴重であり、心強く、勇気が湧いてくることがわかりました。
同じ状況を同じ立場で話し合う効用に気づきました。
ちなみに後日、この感動を彼女に改めて伝えたら、わたしと同じような気持ちを抱いていたそうです。
患者同士の仲間は『ピア』といい、精神的な効用があるのは知られていますが、医療を提供する側にも同じように効果があるようです。
あまり自分のことを話すのは難しいと思いますが、ただでさえ命が関わる場面に遭遇して消耗しやすい医療職、思い切って話してみるといいこともあるものです。
頑張れば乗り切れること、乗り切れないこと
患者さんの健康と同じように、自分の健康にも気にかけてほしい あなたは患者さんに 「無理しないでくださいね。健康第一ですからね。」 と言いながら、 勤務後に少々動…