看護師って、助産師って、どうしてこんなに疲れるの?!?!
今回は看護職ってなんでこんなに疲れるの?に私的見解とぼやきをお話しし、疲れに効きそうな行動を紹介したいと思います。
看護職はどうしてこんなに疲れているのか問題
「看護職も他の会社員と同じ勤務時間で働いているはずなのに、私だけ同世代より疲れている・・」
そんなふうに感じたことはありませんか?
1週間の勤務時間は40時間、残業も少ないはずのに、どうしてこんなに疲れるのでしょうか。
考えられる理由について検証したいと思います。
1.勤務時間が不規則で知らず知らずのうちに体調が悪くなっている
まずは他の会社員を比較して不規則な勤務時間であることが挙げられます。
3交代なら日日深準・・のように、2交代なら日日夜勤、明け・・でしょうか。
毎週決まった曜日に勤務しているわけでもなく、数日間で夜勤が続くこともあります。
ぼーっとして過ごす夜勤はあるはずもなく、緊張状態の夜勤も多数でしょう。
昨日徹夜してゲームしてて〜な人とは訳が違うのよ!w
このように、不規則な生活リズムをしていると、知らないうちに自律神経系が乱れたり、基礎体力が削がれたりしている可能性があります。
一般の会社員には残業があっても、夜間に眠るリズムで毎日を生活しています。
また、看護職は土日休みのような2連休(世間では2連休という言葉は使いませんが・・)がなく、1日休んでまた1週間が始まるということもあります。
ひと月の休みの数は同じはずですが、年間の祝日はすべて休んでいるとは限りません。
こういった状況が重なって、疲れに結びついていると考えられます。
2.看護職は感情労働が多い
看護職は仕事の性質上、感情労働が非常に多いです。
日常生活の援助、とひとことに言っても体調を会話やフィジカルからアセスメントしたり、患者の訴えに合ったケアをしたり、話を傾聴したり・・と感情を使う業務が尽きないです。
それに加えて医師などの他医療者との連絡や関係調整もあるわけです。
たしかに、疲れた内容を話していくと人間に疲れたことばかり・・
さらに、看護職にはいまだに『優しい』などの世間イメージがあります。
看護職も人間なのですが、メディアのせいでしょうか、理由はわかりませんが
”優しい、受け入れてくれる、弱音を吐かない” そんなイメージや役割を求められていると感じることがあります。
渡米して患者として看護師や助産師に接する機会がありますが、アメリカの看護職は日本ほど優しくないです。
きつい言葉を浴びやすい役割
病気でメンタル面が弱っている場合や、病院などのストレスが高い環境で過ごす場合など、看護職は感情をぶつけられることがあります。
医療者の仕事として仕方のないことですが、看護職も人間ですから傷つきます。
大勢の患者さんや利用者さんは看護職を心のある人間として関わってくれていると思いますが、
社会的役割にかこつけて、または精神疾患がある人には無意識に言葉の刃を向けられることがあります。
そういうとき、さらに心が摩耗しますよね。
確かに、「傾聴」は看護の仕事として大切で、特性があります。
しかし傾聴するにはこちらの人格は必須で、まったく意に介さず傾聴することはできないですよね。
テンプレであいづちを打っても傾聴にはなりませんよね・・。
「〇〇がお辛いのですね」とちゃんと内容を聞く必要があります。
それくらい看護職は感情の消費、精神的労働がどこまでも付きまとう職種だと思います。
疲れを助長しないためにできること
疲れがたまって引き返せなくなる前にできることがいくつかあります。あなたの疲れに合わせて見ていきましょう。
からだの疲れが特に強い場合
- お風呂に浸かってゆったりし、ストレッチをする
- 午前中に太陽光を浴びる
- 目を使う作業を避ける
からだが疲れている時は、意図的に筋肉をゆるめるのが効果的です。ただしマッサージの効果は一時的なのでマッサージに頼るよりは日々の生活でほぐすとよいです。
意外なのが目を使う作業を避けること。仕事もプライベートも、目を酷使している可能性が高いので、できる限り目を休めるようにします。
こころの疲れが特に強い場合
- なにもしない時間を作る、お笑い番組などの笑えるものを観る
- 料理や趣味など熱中できるものをする
- 掃除や洗濯、銭湯などの「きれい」になることをする
- 思い浮かんだことをメモに残して、頭からは忘れるようにする
こころが疲れている場合は、からだも疲れていることが多いです。
③は温泉旅行などの遠出ではなく、自宅から気軽に行ける場所にしましょう。
こころが疲れる時は、たいてい忙しくて頭の中がフル稼働になっています。よって④などで意図的に思考を減らす行動はよく効きます。
それでも改善しない場合は、危険信号なのでこちらの投稿を参考にして強制的に休息をとるようにしてください。
余談:スルーするスキルもいいがそもそも己の感情を認めていい
真剣に働いていて、傷つく場面があったとき
こんなことで傷つくなんて、捉え方を変えねば
看護する身として、もっと器を大きくして気にしないようにしなきゃ
と考えることがあると思います。実際に、捉え方を変えるためのHOW TO本はたくさんあります。
読んだ後すぐは「できそう!」と思うのですが、いざ傷つく場面に遭遇すると、自分の性格が変わったわけではないのでファーストインプレッションは同じように傷つきます。
また、看護職には身内にも敵がいます。
スルーする能力が足りないのでは?
気にしなくていいのにね。
それは、その人の性格上たまたま、無理しないで対応できただけの話です。
詳しく話を聞いてもいいですがあなたのこれまでの性格が否定される必要はありません。
患者だろうと患者家族だろうと、治療が必要で辛そうな人だろうと、
わたし=あなたの心を傷つける者は許さないという気持ちでいいと思います。
あなたが傷つけられていい理由はないです。
傷ついた、あいつひどい。最悪(以下略)・・・
でいいと思います。
身につけられるスキル(たとえば穏便に話を終わらせるなど)があれば使えばいいですが、
基本的に感情の部分、捉え方は変えるのは難しいので無理して解釈を変えなくて大丈夫です。
最後に
看護職はどうしてこんなに疲れているのか問題について、私が本を読んで得られた見解をもとにお話ししてきました。
看護職として患者に接しているだけでもすごいことですし、夜勤をしている人はもっと自分を労っていいと思います。
それくらい重労働な職業だと考えられます。
少しでもあなたの疲れが癒やされる糸口になればと思います。